根尾谷薄墨(ねおだにうすずみ)ザクラ
国の天然記念物
日本さくら名所100選
飛騨・美濃さくら三十三選
淡墨桜(うすずみざくら)は樹高約17m・枝張り約23m・幹周り約9mのエドヒガンザクラの巨木です。蕾のときは薄いピンク、満開になると白色、そして散りぎわは淡い墨色を帯びます。この散りぎわの色から「薄墨桜」と名付けられました。
樹齢は約1500年と推定され、第26代の継体天皇(けいたいてんのう)の手により苗が植えられたという伝承があります。この伝承は、昭和初期に発見された「真清探當證(ますみたんとうしょう)」と題する古い本の中に書かれています。
真清探當證によれば、皇位継承の争いで雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)に追われた億計王(おけのみこ・第24代仁賢天皇)と弘計王(をけのみこ・第23代顕宗天皇)の兄弟は、尾張国に隠遁しました。弘計王に皇子・男大迹王(をほどのおおきみ・継体天皇)が生まれると、皇子を根尾谷に隠して育てました。雄略天皇の後、清寧天皇が即位し迫害の心配がなくなると、皇子は都に戻ることになりました。その際に根尾谷との別れを惜しみ、和歌を添えて桜の苗木を植えたそうです。
身の代と遺す桜は薄住よ千代に其の名を栄盛へ止むる
「うすずみ」は、この句の「薄住」から取られたとの説もあります。
日本三大桜または五大桜のひとつに数えられ、日本さくら名所100選にも選定されています。
開花の時期は4月初旬で、毎年全国各地から多くの観光客が訪れています。
「根尾谷薄墨ザクラ」は、1922年(大正11年)10月12日に国の天然記念物に指定されました。
外部リンク
本巣市>観光情報>根尾谷淡墨ザクラ
外部リンク
NHKアーカイブス>動画で見るニッポン みちしる>根尾村 淡墨桜