中将姫誓願ザクラ:岐阜市

中将姫誓願桜(ちゅうじょうひめせいがんざくら)

岐阜県岐阜市・願成寺境内
国の天然記念物
飛騨・美濃さくら三十三選

中将姫誓願(ちゅうじょうひめせいがん)ザクラは、岐阜県岐阜市大洞にある願成寺(がんじょうじ)の境内にあります。
高さは約8mで、根元の周囲は約1.5mもある、国の天然記念物に指定されている名木です。
願成寺は、天武天皇元年の壬申の乱で功績を上げた村国男依の発案により創建されたと言われる古刹です。

桜の名前の由来となった「中将姫」は奈良時代の伝説上の人物で、藤原豊成(ふじわらのとよなり)と紫の前の間に生まれました。13歳で三位中将の内侍となり、そこから中将姫と呼ばれたと言われています。
中将姫は5歳で実母を亡くしましたが、才能豊かでとても美しく育ちました。しかしそれ故に継母に疎まれ、殺されそうになりました。追っ手から逃れるため各地の寺を転々としていた中将姫は、美濃国・願成寺の霊験を耳にして参詣しました。
長旅の疲れで婦人病に罹った中将姫が、この寺の観音様に祈ると病気はたちまちに治ました。喜んだ中将姫は自分に代わって末永く観音様を称え見守るように桜を植えて、「この桜の花や葉を大切に持つ婦人がいれば、女にしか判らない心身の悩みから助けてあげてください」と90日間祈ったそうです。
以来この桜に願うと婦人病や安産に御利益があるとして信仰されています。

中将姫誓願ザクラはヤマザクラの変種で、花びらは普通より細長く、花びらの数も20~30枚と多く、淡い桜色が特徴です。他では見られない品種であり、学術的にも貴重であるとして“プルヌス・フロリドラ・ミヨシ(Prunus furoridora miyoshi)”の学名が与えられています。
2008年に国際宇宙ステーションへ運ばれたこの桜の種が、2010年(平成26年)3月14日奇しくも中将姫の命日に発芽し、2014年には初開花しました。

開花の時期は3月下旬〜4月上旬の頃。
「中将姫誓願ザクラ」は、1929年(昭和4年)4月2日に国の天然記念物に指定されました。

外部リンク:中将姫誓願桜
外部リンク:岐阜市漫遊>願成寺

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所在地:岐阜県岐阜市大洞1-21-2

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