2020年大河「麒麟がくる」の舞台は岐阜

今年のNHK大河は「麒麟がくる」明智光秀の物語です。
19日に第1回の放送があり、平均視聴率は19.1%の好発進をしました。
年末にかけての出演者の騒動で撮影が延び、初回放送は2週間遅れとなりましたが、良い滑り出しです。
主人公の明智光秀は出自が不明で、前半生も謎に包まれていますが、現在の岐阜県可児市の明智城、美濃国の守護・土岐氏の一族と言われています。
今回の大河では作者の解釈によるオリジナルストーリーで光秀が描かれますので、どのように人物、物語を展開・回収するのかも注目されるところです。

このドラマの見所として、斎藤道三と息子義龍の「長良川の戦い」は外すことはできません。
岐阜城天守から臨む長良川 義龍は二人の弟を謀殺し、道三に兵を挙げました。そして長良川を挟み道三2,700人に義龍1万7,500人が対峙します。
援軍に向かった織田信長は間に合わず、道三は討たれてしまいます。
道三の末子である利治は大良口の戦い(大良河原での戦い)にて信長の陣所へと駆け寄り、美濃一国譲り状を信長に手渡すとともに、道三討死を報告しました。
信長は後、岐阜を攻略し天下布武への道を突き進むこととなります。ああ、地元の岐阜を舞台にどんな映像が繰り広げられるのか。

この戦いで道三側の光秀は、明智城を追われ流浪の身となり、越前国の朝倉義景に仕えたと言われます。
室町幕府最後の将軍足利義昭らに仕えたのち、織田信長の下でも立派な働きをしました。信長とともに本能寺の変〜山崎の戦いの時まで戦国の激動の時代を走っていくこととなります。

謀反の代名詞とも言える本能寺の変の主役、明智光秀。
そしてインパクトのあるタイトル「麒麟がくる」。

麒麟は中国古来の伝説上の霊獣です。
形は鹿に似ており、頭は龍、馬の蹄に牛の尻尾。性格は非常に穏やかで優しく、足元の虫や植物を踏むことさえ恐れるほど殺生を嫌うそうです。
孔子の逸話に「春秋の獲麟」というものがあります。孔子が編集したとされる「春秋」の最後の記事です。
春秋戦国時代の終わり頃、戦乱の時代のある日、孔子は捕らえられ、気持悪がられる麒麟を見て衝撃を受けたそうです。
「麒麟は太平の時代に現れるものなのに全く平和でないときに現れ、捕らえられ、嫌われている。」やりきれなく感じた孔子は、世を豊かに平和にするために尽力してきたが、結局それらは意味がなかったのではないかと、春秋の編集を打ち切り、その活動をやめてしまい、数年後に亡くなってしまったそうです。
太平を望む孔子には、絶対的な平和の象徴がそれを示していない現実に耐えられなかったのでしょう。

戦争のない世界、天下泰平は皆が望む世界です。しかし平和を望むだけの人の前には麒麟はきっとやってこないでしょう。仮に現れたとしても、捕らえられ気持ち悪がられる麒麟は無意味な存在となります。
平和の象徴の受け止め方は社会や人々次第なのだと感じます。
戦乱の世を終わらせることができる人物が麒麟を連れてこれる人だとすると、孔子のようにその活動に心身を捧げ尽力する人の終着点にこそ尊い麒麟の姿が現れるのではないでしょうか。

なぜ今回の物語で明智光秀が取り上げられたのか、果たして光秀に麒麟の姿は見えるのか、はたまた光秀が麒麟なのか。まだ謎だらけなので、見守っていきたいものです。

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